気象病(R4年春の傾向)
昨年、5月10日前後に、「気象病と寒暖差(R3年春の傾向)」というコラムを載せました。
そこで、
「最近、気象病症状で、クリニックにお見えになる方が増えてきました。
例年であれば、気圧が下がってくる、梅雨時期から増得てきます。
今年は例年より、少し早い時期から増えてきており、なんだか傾向が違います。」
と書きましたが、今年はさらに早いです。
この原稿を書いている本日は、3月20日(日曜日)ですが、2週間前より、気象病の新患さんが増えてきております。
鬼のように早い時期です。
私が、気象病治療を初めてから、今年がおそらく最短です。
毎度の如く、「なぜか?」が気になって考えました。
持論ですが、花粉症が影響しているのではないかと考えます。
今年は、急激に暖かくなり、花粉症には辛い日々が続いています。
3月上旬なのに、春(初夏?)のような気温が続きました。
みなさん、モーニングアタックという言葉をご存知でしょうか?
花粉症あるあるですが、朝起きると、目のかゆみや、くしゃみ鼻水がマックス出ますよね。
私は自称花粉症ではないのですが(最近は怪しいですが・・・)、私ですら、朝は目がかゆく、くしゃみが出ます。
この朝の現症を、モーニングアタックと言います。
このモーニングアタックの原因として、自律神経の乱れが考えられています。
以前の気象病コラムでも書きましたが、気象病の原因として自律神経の乱れがあります。
ってことは、今年は、気象変動に加え、この異常な温かさからくる花粉症がかぶってくることにより、気象病増加が例年より早くなってるんじゃないかなぁって、考えています。
あくまでも、自己中心的な持論ですが、気象病治療で自律神経を調整する薬を使う事のですが、モーニングアタックも改善出来ればと考えております。
打倒・気象病withモーニングアタック
気温や天気より、気圧の変化が大きく影響
今年は、例年と異なり、寒暖差が激しいように感じます。
朝晩と日中では、気温に加え、明らかに体感温度の差が心と体にしんどさをもたらします。
気象病に関しては、「気象病」のコラムで説明させて頂いたのですが、気象病の症状は、気温や天気より、気圧の変化が大きく影響していると考えられています。
では、この「気象病」と「寒暖差」の関係とは何でしょうか?
「気象病」と「寒暖差」の関係
皆さんご存じのように、人間は恒温動物です。
南極に行こうが、熱帯地方に行こうが、我々の体温は一定ですよね(おおよそ36度)。
これは、自律神経系の働きによって、体温を一定に保っているからです。
まあ、ありがたい機能ですよね。
しかし、一日の間や、日によって気温のアップダウンが激しくなるとどのような影響が出てくるのでしょうか?
急に気温が寒くなると、体温を一定に保とうとして、自律神経の交感神経を高めます。
交感神経が高まると、体がonモード(活動)に入り、体温が上がります。
逆に、気温が熱くなっても、体温を一定に保とうとして、発汗させます。
汗を出すことで気化熱を利用し、体内の熱を逃がして体温を下げます。
実は、この発汗作用も自律神経の交感神経が担っているのです。
何もしていないのにも関わらず、体が常に活動モード
つまり、気温のアップダウンにより、常に交感神経が刺激されている状態(過覚醒)が続きます。
こうなると、何もしていないのにも関わらず、体が常に活動モードとなってしまいます。
何もしなくても早歩きで坂道を上っている状態が続いちゃいます。
想像してみてください。
これって、かなりしんどいですよね。
当院にも、この寒暖差で「疲れやすくなった」とのお悩みで来院される方が増えてきております。
これは、「疲れやすい」のではなく、「常に力が抜けないから休息出来ず、休息できない為に疲れが回復できない」と考えたほうが理にかないます。
気温のアップダウンが激しい季節の変わり目のこの時期。ただでさへ交感神経が刺激されている期間です。
この時期に、ストレスや環境の変化、カフェインなど交感神経を刺激すること行うのは、まさに「泣きっ面に蜂」状態の、ドMですよね。
この時期は、自分に無理をせず、優しくすることで、過覚醒を防ぎ、心身の健康を保っちゃいましょう。
そのほうが、得ですよ。
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