パニック障害とパニック発作
みなさんも、パニック障害という名前を聞いたことがあると思いますが、実はパニック発作が生じたからと言って全てがパニック障害というわけではないのです。
まず、パニック発作とは、病名はなく、症状名です。
ある限定した時間内に激しい不安感や不安感とともに以下の13の症状のうち4つ以上が突然出現し、10分以内にピークに達することです。
- 動悸、心悸亢進、または心拍数の増加
- 発汗
- 身震いまたは震え
- 息切れ感または息苦しさ
- 窒息感
- 胸痛または胸部の不快感
- 嘔気または腹部の不快感
- めまい感、ふらつく感じ、頭が軽くなる感じ、または気が遠くなる感じ
- 現実感消失(現実でない感じ)または離人症状(自分自身から離れている)
- コントロールを失うことに対する、または気が狂うことに対する恐怖
- 死ぬことに対する恐怖
- 異常感覚(感覚麻痺またはうずき感)
- 冷感または熱感
そして、パニック障害については多くの方が誤解されていのですが、パニック障害とは、何らかの誘因がないまま、予知できずパニック発作が繰り返し起こってしまう事なのです。
例えば、家でボーとテレビを見ている最中などに、何の誘因もなくいきなりパニック発作が生じてしまうのです。いつ起こるかわからないので不安で仕方がありません。
その結果、いざ発作が起こった場合逃げられない場所(混雑している場所や、長距離の電車など)へ行くことが怖くなるのです。
元々満員電車が苦手な人が、満員電車の乗った時にだけパニック発作を起こすのであれば、パニック発作ではなく、特定の状況に対する恐怖性障害をいう診断になります。
パニック発作はパニック障害以外の病気でも起こります
では、パニック障害以外でどのような場合にパニック発作が起こるかといえば、適応障害、不安障害、強迫性障害、PTSD、恐怖性障害などで生じます。そして、それらに共通していることは、過覚醒という状態です。これは、自律神経の交感神経が過剰に高ぶっている状態です。交感神経とは覚醒時に高くなる神経で、緊張状態やストレスを感じる状態、また、新たな状況、環境に適応しようと頑張っている場合にも高まります。
詳しくは、ストレスと過覚醒のコラムをご覧ください
例えば、仕事のストレスに加えて、家庭やプライベートのストレス、不規則な生活などで、交感神経が過剰に高まり、過覚醒状態になると、不安に対する過敏さが増し、パニック発作を起こしてしまう危険が高まります。
パニック発作を起こしにくくするためには?
そのような場合では、まずは、不規則な生活を極力改善し、落ち着くまでは、不必要なストレスを避けることが第一です。カフェインや過度のアルコール、ニコチン摂取も交感神経を刺激するので当面控える事です。
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